「落としたお財布が、そのまま戻ってくるのは日本だけ」と、聞いたことはありませんか?
世界をみると、日本のように治安がいい国はなかなかありません。
海外で生活している私は外に出かけている時には、日本と同じような感覚で歩きません。
リラックスしていたとしても、やはりどこかで持ち物を奪われないように注意しています。
たまに日本に帰国すると「えっ?いいのこれで?」と、無防備さに驚くようになってしまいました。
日本に住んでいたときは、普通だと思っていた行動が海外では普通ではないのです。
同時に、海外旅行中の日本人がスリや強盗に狙われやすいということもよく耳にしますよね。
この記事では海外旅行に行ったとき、どんなことに気をつければ身を守れるのかということについてお伝えします。
日本人旅行者は「防犯意識ゼロ」と思われている
残念なことに、日本人旅行者は「防犯意識がない」と思われています。
身なりもきちんとしているため、持っているもの全てが高くて質が良いものだと思われています。
実際に、日本製品は家電でも服でも文具も海外製品より質が良いものが多く、海外でも人気なのです。
海外旅行は見るもの食べるものが日本と全く違うから楽しくなって舞い上がることも多いですが、写真を撮ることに夢中になりすぎるのはよくありません。
「全身に質が良いものを身につけている人たちが、写真を撮ることに必死で防犯意識がゼロ」となると、スリにとって狙いやすいターゲットになります。
でも、スリも日本人というだけでターゲットにはしません。
どのような人がターゲットになると思いますか?
スリのターゲットになりやすい行動とは
日本人がやりがちな行動で、ターゲットになりやすいものをご紹介します。
携帯やカメラをテーブルに置きっぱなし
レストランで出てきた食事を写真に撮ったり、カフェでゆっくりしている風景をSNSにあげたいですよね。
もちろん写真は撮っていただいてOKですし、SNSに投稿するのもOKです。
しかし、携帯やカメラをテーブルに置きっ放しにするのはNGです。
無意識にやってしまいがちです。
場所によっても違いますが、スリがレストランのウエイターという場合もあるので、置きっ放しには注意してくださいね。
カフェのテーブルに置きっ放しにして友達との会話に夢中で、気付いたときにはもう遅く…。
「カメラはいいからデータ返して!」と、何度口に出したことか。
当然、スリは私の言葉なんて聞いちゃいないんですけどね(笑)。
今となっては笑い話ですが、思い出の写真がほぼ無くなってしまったのは残念で仕方ありませんでした。
お財布を平気で人前に出して、開けている
お土産を買うときや、レストランでの支払いのとき、現地の屋台で美味しそうなものを見つけ購入するときなど、海外旅行中でお財布を出す場面はなんども訪れます。
このとき、ブランド品のお財布を持っているのはあまりおすすめしません。
そして最もおすすめしないのはお財布を開けるとき、自分以外の他の人にも見えるように開けてしまうことです。
- お財布の中にいくら入っているのか。
- 大金を持ち歩いているのかどうか。
このようなことをスリはチェックしています。
何気にお財布をあけるのではなく、自分にしか見えないように開け、支払いをしてくださいね。
スリは必ずしも一人で行動している訳ではありません。
複数人でそれぞれ役割を持ち、グループで行っている場合もあります。
- お金を持っている観光客を見つける役割
- 観光客に声をかけ人目につかない場所に案内する役割
- スリを実行する役割
- スリがあなたの金品を盗んだあと逃げやすいように誘導する役割
お金を持っていないと判断され、ターゲットになることを回避できれば、被害にあう可能性は低くなります。
まずはお財布を他の人に見えるように開けないことが大切です。
私も今ではすっかりお財布の中身が他の人に見えないように、お財布を胸元で開け、他の人に見えないようにする癖がつきました。
おかげでまだお財布は盗まれてません。
ブランド品のバックを持っている
お気に入りのバックを旅行にも持っていきたいですよね。
しかし、ブランド品のバックを持ち歩くのはおすすめしません。
バック自体を盗まれる可能性は大きいですが、持っているバック以外のものも盗まれる可能性があります。
「高級なバックを買えるということは、他のものも高いものなんだ」と思われてしまい、ターゲットになりやすくなってしまいます。
身なりが綺麗で、アクセサリーをたくさん身につけている
せっかくの旅行ですから、ちょっとくらいおしゃれしたいですよね。
ですが、あなたが身につけているキラキラとしたネックレスや指輪、ブレスレットはスリに狙われやすいです。
ドレスコードがあるレストランや劇場に行く場合は身に付けることも必要ですが、それ以外の場所では身につけない方がベターです。
旅行中はホテルの金庫に入れて置きましょう。
私はフランスのホテルで部屋に置いていたピアスとネックレスが無くなりました。
当然、フロントに問い合わせても全く通じません。
せっかく楽しい旅行だったのに残念な旅行になってしまいました。
金庫に入れず、出しっぱなしにしていた私が悪いと思い諦めるしかありませんでした。
このようなことが起こるので、注意してくださいね。
パスポートは必要なとき以外は極力ホテルの金庫へ
パスポートは必要なとき以外、極力ホテルの金庫へ預けておきましょう。
パスポートもスリに狙われやすい品物のひとつです。
しかしながら、いくつかの観光地ではパスポートの提出が必要な場所もあります。
そして、パスポートを見せることで割引になるケースもあります。
ただ、このようなときはパスポートのコピーでもOKだという場所が多いので、常に持ち歩くのではなくコピーでの対応も検討しましょう。
パスポート原本の提出が必要だという場所もありますので事前に調べて、原本で対応するかコピーで対応するかをチェックしてみてくださいね。
誰でもできる防犯対策。簡単にできるおすすめ対策とは?
ちょっとした行動がスリに狙われやすい行動かをお伝えしました。
本当にちょっとした気配りで回避できるのです。
先ほどお伝えしたものの他に、簡単に実戦できるおすすめの防犯対策をご紹介します。
さらに被害にあう確率がグッと下がります。
デジカメ
一番被害が多いのは、“食事中など、デジカメを机の上に無造作に置いていて、いつの間にか無くなってしまった”というケースです。
おすすめのストラップをつけること。
そして、ストラップを手首でしっかり止めましょう。
手首で止めておくことで、スリは簡単に盗めなくなります。
ストラップを使用することの他にも、使わないときはデジカメはバックの中に入れておけば防犯対策はバッチリです。
一眼レフカメラ
写真を撮るのが好きな人は一眼レフを旅行に持っていくことがあると思います。
せっかくの旅行ですから、こだわりの1枚をカメラに収めたいですよね。
一眼レフは強盗やスリに狙われやすい品物のひとつです。
一眼レフを持って行く場合は、首からかけるストラップを使用しましょう。
ただし、ストラップにNIKONやCANONなどのメーカーの名前が入っているストラップは避けましょう。
メーカーの名前が入ったロゴは遠くからでも確認ができ、誰がどんなカメラを持っているかすぐにバレてしまいます。
旅行のときだけでも、メーカーのロゴが入っていないストラップに変更することをおすすめします。
お財布
普段使っているお財布は旅行に持って行かないことをおすすめします。
100円均一で旅行用の小銭入れを使うのがベスト。
いくら、お金が入っていないからと言っても、ブランド物の財布はそれ自体がスリの対象になります。
無くなっても惜しくないという小銭入れを使いましょう。
大金は持ち歩かず、その日使う分だけ
クレジットカードと現金をうまく使い分けると大金を持ち歩かなくても済みます。
持ち歩かない現金はホテルの金庫へ預けておきましょう。
もし、強盗に襲われた場合、財布ごと渡してしまいましょう。
抵抗すると大怪我を負う可能性が高いです。
大金を入れていない財布であれば、渡してしまっても、さほど惜しくはありませんし、何より身の安全が大切です。
防犯リュックで出かける
本来はウエストポーチを服の中に入れるのがおすすめなのですが、いろいと荷物もありますよね。
そんな時は防犯機能があるリュックで出かけましょう。
おすすめはBOBBY(ボビー)です。
世界初のスリを防ぐ多機能リュックがこの「BOBBY」です。
外側からはジッパーが全く見えないので、このリュックを背負っていて、気づかないうちに他人にジッパーを開けられることはまずありません。
海外出張や旅行先でのスリ被害防止にとても役立ちます。
「BOBBY」が発売されてからは類似品がいくつか出ています。
私も以前は安いタイプの別メーカーの防犯リュックで海外に行ったのですが、3日目に壊れてしまいました・・・。
やはり「BOBBY」などの高品質の防犯リュックを選ぶようにしましょう。
XDDESIGN BOBBY(ボビー) 多機能リュック P705542 グレー
万が一、襲われた場合
タイミングがあれば靴下に隠します。
これはなかなかないケースだと思いますが、スリや強盗に襲われたとき、タイミングがあればクレジットカードや身分証明書を靴の中や靴下の中に隠しましょう。
「隠す時間がない!」と、突っ込みたくなりますよね。
ですが、場合によっては可能です。
犯行グループの中には「ATMで現金をおろしてこい」というケースがあります。
銀行に行ったとしても、犯行グループは銀行内までは一緒に入って来られません。
このとき、クレジットカードを複数枚持っているなら、1枚を残し、あとは靴下の中に隠してしまいましょう。
銀行を出てからは「ATMで引き出せるお金は1日につき上限がある」と、数万円を渡せば、それ以上は何もしてきません。
この手の犯行は「すぐに現金が欲しいだけ」なので、数万円を手にすればサッといなくなります。
解放され、ホテルに帰ってからも襲われることはないでしょう。
ただし、銀行員に犯行グループがいることを伝えてしまうと、逆上し、ホテルまで付けてくることがあるのでご注意ください。
まとめ
いかがでしたか?何気にしている行動が実はスリのターゲットになりやすい行動だということがわかったと思います。
せっかくの海外旅行です。どうせなら楽しいまま旅行を終えたいですよね。
普段、気にしないところに気を配らなければならないので、気をつけているつもりでも、十分に配慮できないこともあります。
ですが
- 100円均一で旅行用のお財布を購入し準備する
- 携帯のストラップをつける
- メーカーの名前が入ったカメラストラップは使用しない
- 旅行用のバックはブランド品ではないものを準備する
という旅行前の準備で回避できる対策もあります。
防犯意識をちょっと高めるだけで被害にあわずに済むのです。
防犯意識を高め、あなたの旅行が楽しい一時となることを願っています。